ものの、以前のように作るのは難しくなってきているそうです。栽培で特に気を付けているのは、葉や枝を落とす管理作業。実を大きくするためには、日光が十分に当たるようにすることが重要です。葉の生長が早いこの時期は、陰にならないよう特にこの作業が欠かせません。また、夏場の作物であるため、水や肥料の管理も大切なポイントです。さらに、同じ作物を続けて栽培することで発生する連作障害を防ぐため、品目を切り替えるほか、土壌消毒にも力を入れています。宮崎さんが本格的に農業の道に進んだのは、高校を卒業してからでした。滋賀県の専門学校で野菜全般について学び、20歳で家業の農業を継ぐ形で就農しました。現在は、両親と祖母の4人で農業に取り組んでいます。主力はイチゴで、夏場はゴーヤーのほかナスやピーマンなども栽培しています。子どもの頃から農作業の手伝いをしていたという宮崎さん。当時、ハウスの開け閉めや水やりなどは手作業が中心でした。現在は機械化が進み、自動で様々な作業が行えるようになってとても楽になったと話します。「昔と比べると全然違います」と笑顔を見せる宮崎さんですが、栽培技術などについては今も父親から学ぶことが多いと言います。2人きりになると自然と農業の話になるそうで、日々の会話からも農業に向き合う熱い気持ちが伝わってきます。今後については、「国見町は同世代の農業者が多いので、一緒に何か出来たら面白いですね。そのためにも、まずは自分のところの土台をしっかりと固めていきたい」と話します。将来的には、作付面積の拡大も視野に入れています。農業と真剣に向き合いながら、これからの地域農業を支える一人として、宮崎さんは着実に歩みを進めています。▲集荷されたゴーヤー▲よく見るとゴーヤーの文字が実の形に▲土壌消毒を行ったハウス ビニールで覆って太陽熱で殺菌します 9
元のページ ../index.html#9